ドイツ語
Guten Tag!
法学部におけるドイツ語について
法律学にとっても政治学にとっても、ドイツ語はとても重要な外国語です。専門の勉強が進むにつれ、講義の中などで当たり前のようにドイツ語の概念や術語が用いられる場面も出てくることでしょう。単語レベルならまだしも、専門文献を読みこなす必要に迫られた場合など、付け焼刃では困難が大きすぎます。1~2年次にドイツ語の仕組みを基礎からきちんと身につけておけば、大きなアドバンテージとなるはずです。
驚くべき深さと厚みをもつドイツ語圏の文化や、負の側面も含めたドイツの歴史にも目を向けてほしいものです。法学部では、語学の授業以外にも、講義科目の「地域文化論」や、「人文科学特論」などの中から関連するものを選び、ドイツ語圏の文化に関する知見を深めることが可能です。3・4年次には三田キャンパスに、より専門的な少人数ゼミ形式の「人文科学研究会」が開設されています。
初めてドイツ語を学ぶ新入生諸君は、目標に応じてレギュラーコースかインテンシブコースのいずれかを選ぶことになります。
既習者の諸君は「
免除条件」の項を参照して下さい。
レギュラーコース(初習者・既習者)
90分×週2回授業で、発音から始めて1年次のうちに基礎文法を修了、2年次の終わりには高度な内容の文章を読みこなせるようになることを目指します。既習者は2年生用の中級クラスから始めることができます。
→「履修希望外国語選択シミュレーション」「語種の組み合わせ一覧表」での選択肢は「ドイツ語」
レギュラーコース(長期滞在経験者)
本人教員とネイティブの教員の授業をセットで90分×週2回履修します。ドイツ語圏長期滞在経験者は面接の上、履修クラスを決定します。
→「履修希望外国語選択シミュレーション」「語種の組み合わせ一覧表」での選択肢は「ドイツ語」
インテンシブコース(初習者)
日本人教員とネイティブの教員の授業をセットで90分×週4回、それを3年間以上継続し、「読む」「書く」「聴く」「話す」4技能をいずれも高いレベルで修得することを目指す一貫したカリキュラムとして構想されています。海外研修の機会もあります。
→「履修希望外国語選択シミュレーション」「語種の組み合わせ一覧表」での選択肢は「ドイツ語初習インテ」
インテンシブコース(既習者)
既習者は、レベル判定のためのテストの結果により、インテンシブコース中級または上級を履修することができます。
→「履修希望外国語選択シミュレーション」「語種の組み合わせ一覧表」での選択肢は「ドイツ語既習者インテ」
カリキュラム
Curriculum

検定試験について
インテンシブコースでは、1年次にドイツ語技能検定試験(独検)3級全員合格、2年次には同2級全員合格(意欲的な人は準1級)を目指します。また、ゲーテ・インスティトゥート初級修了試験Goethe-Zertifikat B1合格が2年次の最終目標です。
3年次では、独検準1級・1級、Goethe-Zertifikat C1(中級修了)が目標となります。
ドイツ語の特徴
Feature of German
とかくドイツ語は「文法の規則が多くて大変」と敬遠されがちのようです。
しかし、ドイツ語の仕組みは実は非常に理路整然とできていて決して複雑すぎず、「英語以外」の語学の手始めとしてとても良い頃合いだと思います。ドイツ語学習を通じて身につく文法的な考え方は、さらに他の言語を学ぼうとする際に必ず役立ちます。また、英語についても今まで見えていなかった事柄が見えてきて、ぐっと理解が深まったと実感することになると思います。確かにドイツ語は、ズボラで大雑把な人よりは、どちらかと言えば几帳面で地道にこつこつ頑張る真面目な人の方が向いているかもしれません。
しかし、ズボラで身につく語学があるのかといえば、はなはだ疑問ですね。
免除条件
Exemption conditions
既習者で、すでに文法を一通り(接続法まで)きちんと修了したと認められる人は、初級をスキップして1年次から中級に参入できます。この場合も、週2回のレギュラーコースか、週4回のインテンシブコースかを選択して下さい。
帰国生などでネイティブに近いドイツ語能力のある人には、レギュラーコースの中級の中に、ドイツ語圏長期滞在経験者用クラスが用意されています。せっかくの能力、ぜひブラッシュアップしましょう。もちろんインテンシブコースを選択することもできます。
教員紹介
Faculty
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許 光俊 時々、「先生の専門は何ですか」と尋ねられる。自分にもわからないので、「わからない」と答える。決める気もない。他人が作った基準で自分の好奇心を区切るつもりはない。興味があることをやっているだけである。呼ぶ側の都合によって、ドイツ文学者とされたり、音楽評論家とされたり、慶応大学教授とされたりする。それはそれでどうでもよい。もともと人間は、親が勝手につけた名前で呼ばれて生きているわけだし。だからもう長い間名刺を持っていない。かといってSNSでつながるわけでもない。スマートフォンも持っていない。私のお気に入りの空想のひとつは、何かで人類が滅びてしまったあと、ただひとりだけ生き残り、電気やら水道やらがまだ機能している大都市で生活することである。それはなんと甘美な空想だろう。 この大学でドイツ語を教えていることは確かだが、ドイツ語を教える、ゆえにわれあり、では全然ない。トスカーナ地方に行けばイタリア語をしゃべったほうが喜ばれ、南仏のリゾートに行けばフランス語をしゃべったほうが楽しく、香港のレストランに行けば広東語をしゃべったほうが出てくる料理が増え、サザビーズのオークションに参加しようと思えば英語を読むしかなく、バッハやワーグナーの音楽を聴くためにはドイツ語を知らねばならない、そういうものであり、それだけのことだ。淡々とたくさん勉強したほうがいい。すればいい。 近頃はむやみと個人と国家を重ね合わせたがる人が多いようだが、私は韓国籍なのに韓国語がほとんどできず、パスポートを更新するために領事館に行くと、「自分の名前くらいハングルで書きなさいよ」と叱られる。故郷があるとしたらそれは東京に違いないし、日本語で文章を書いて、それがありがたくも入試の国語問題などに使われたりもするけれど、かといって日本国籍を取る気持ちは起きないし、ましてやこの国土に殉じるつもりなどさらさらない。福島で原発事故が起きたときは、すぐに逃げた。次もまた逃げるつもりだ。自宅はくつろげるが、ホテルも好きである。ドイツ人にはフーさんと呼ばれ、フランス人にはユーさんと呼ばれ、中国人にはホイさんと呼ばれるが、それでいっこう構わない。そんなふわふわした状態に無責任な快適さを感じている。 だからなのか、私の授業に好んで出席した学生は、卒業後、転職率がやけに高い。それはいいとしても、笑ってしまうほど結婚しない率・できない率が高く、たとえ結婚しても恐ろしく離婚率が高い(というより、離婚しないほうがよほど珍しい)。この前は結婚報告よりも離婚報告が早い者がいて、感心した。もちろん子供を持つ率は限りなくゼロに近く、日本政府が喜びそうな、子供が2人いるカップルはたった一組しかいない。と、書いていたら、実は私は反社会的な活動をしているのかもしれないと怖くなってきた。
留学について
インテンシブコースでは、毎年3月に「ドイツ語インテンシブ海外研修」を実施しており、受講者は優先的に参加できます。
法学部・法学研究科の交換留学制度もあります。
ドイツ語独自サイトのご紹介
法学部ドイツ語ホームページでは、ドイツ語の魅力やクラスの様子をこれから続々発信していく予定です。
外国語履修の方法
Way of course
次の7つの外国語の中から2つを選び、必修科目として学びます。
英語、ドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語、ロシア語、朝鮮語
※いずれにも、週2回授業のレギュラーコースと
週4回授業のインテンシブコースがあります。
※2つを超える外国語については、入学後に選択科目として登録します。