フランス語
Bonjour
法学部におけるフランス語について
フランス語は法律・政治のいずれの分野においても、学問研究から実際の仕事にいたるまで、幅広く、しかも場合によっては英語以上の重要性をもって使用されている言語です。
たとえば法律学では日本の民法はフランスの民法から大きな影響を受けていることはよく知られていることですし、政治学でも、フランスのみならず広くヨーロッパ(EU)や国連の活動、フランス語を公用語とするアフリカその他フランス語圏の国々を学ぼうとする際に、フランス語の習得が不可欠であることはいうまでもありません。国際協力の活動や商取引の現場でも、フランス語が大きな役割を果たす場目が多いことでしょう。
1-2年次のフランス語の基礎的な学習から3-4年次での「読む・書く・話す・聴く」の総合的能力の養成にいたるまで、4年間にわたり継続して学ぶことができます。
また初習者だけでなく、既習者もそれまでの学習歴をもとにさらに高次のレベルに到達できるカリキュラムを提供しています。
レギュラーコース(初習者)
初習者用レギュラーコース(週2回)は、フランス語を学んだことのない人のための標準コースで、あいさつやアルファベットの読み方からフランス語を学習します。日本人教員が担当し、1年次は発音・文法・構文の学習と口語フランス語の基礎知識の習得を目指します。三田キャンパスにもレギュラーコースでフランス語を学んだ学生のための授業が用意されていますので、4年間を通じて学習を継続することができます。
→「英語以外の語種の選択肢(コード)一覧表」での選択肢は「フランス語」。
インテンシブコース(初習者)
初習者用インテンシブコース(週4回)は初習者対象の集中学習コースです。日本人教員とネイティブ教員が担当し、日本人教員は発音の基礎と文法を、ネイティブ教員が口語表現の実際的運用能力を養います。インテンシブコースは三田キャンパスでも継続します。所定の基準を満たしてコースを修了すると「修了証」が授与されます。また4年間を通じ履修し、成績が優秀な学生は成績優秀者として表彰されます。
→「英語以外の語種の選択肢(コード)一覧表」での選択肢は「フランス語初習インテンシブ」。
インテンシブコース(既習者)
既習者用インテンシブコース(週4回)は、フランス語学習歴1-2年程度の人を対象とした集中学習コースです。日本人教員とネイティブ教員が担当し、フランス語の知識と自己表現能力のさらなる向上をはかります。所定の基準を満たしてコースを修了すると「修了証」が授与されます。また4年間を通じ履修し、成績が優秀な学生は成績優秀者として表彰されます。学習歴3年以上の学生、文法事項を一通り学習し終えている学生、より高いレベルを希望する学生は、既習者・帰国生コースを履修してください。
→「英語以外の語種の選択肢(コード)一覧表」での選択肢は「フランス語既習インテンシブ」。
既習者・帰国生
1-2年程度のフランス語学習歴があるが、既習インテンシブコースは希望しない学生、あるいはそれ以上のフランス語学習歴がある学生(海外でのフランス語学習歴が長期にわたる者を含む)を対象としたコースです。学習度や希望に沿ってクラスを決定します(授業は週2回)。「語種の組み合わせ一覧表」 では「フランス語既習インテ」を選択しておいてください。その場合でも他の語種のインテンシブコースを履修することは可能です。
→「英語以外の語種の選択肢(コード)一覧表」での選択肢は「フランス語既習インテンシブ」。
検定試験について
フランス語の検定試験には、日本のフランス語教育振興協会の実用フランス語技能検定試験(DAPF/仏検)、フランス国民教育省のDELF/DALFなどがあります。フランス語を履修するみなさんには積極的に挑戦していただきたいと思います。
仏検2級以上を取得すると、次に紹介するフランス語圏の大学への交換留学を申請する際に、フランス語能力の基準を満たしたと認められます。
教員紹介
Faculty
-
専門は20世紀のフランス文学、ジャン・コクトーという詩人を研究しています。慶應出身の詩人、瀧口修造にも関心を寄せています。おもにフランス語の授業を担当していますが、人文科学特論では、学生のみなさんと一緒に日本語の詩について考えています。
-
全学年を合わせて30コマの授業はネイティブの教員によるものです。日常生活に必要な初歩の技能から、フランス語で研究を行うためのレベルまで付き添います。私はインテンシブクラス、上級クラス、フランス文化と社会をテーマにした人文科学研究会を担当しています。
-
私は、フランス19世紀の象徴主義の詩人ステファヌ・マラルメと20世紀の詩人・劇作家で駐日大使もつとめたポール・クローデルが専門です。主にフランス語のインテンシブ、地域文化論、文学の授業を担当しています。フランス語は文法項目が多くて、難しそうに見えますが、一度、規則を覚えてしまうと意外と楽に習得できます。さあ、フランス語の言葉の海へ一緒にこぎ出しましょう。
-
専門は16世紀の作家フランソワ・ラブレーですが、映画と歌と踊りが好きです。フランス語とフランス語圏の文化のおもしろさを、皆さんと共有できると嬉しいです。
-
フランス語を学ぶことで格段に視野が広がると思います。好奇心をもって臨んでください。
-
わたしは、瞬間の芸術に強く惹かれます。たとえば舞踊の芸術性を自らの感性で捉えることができたときの感動は、どんなに機械技術が発達しても永遠のものにすることはできません。この、ふるえるような感情をどうにか言葉にしたいと悶えていたときに出会ったのがフランス19世紀の詩人、ステファヌ・マラルメでした。マラルメは刻々と移ろいゆく世界を美しく、しかし難解なフランス語で表現していきます。その言葉を理解したいという思いが、つねにわたしにとってフランス語を勉強したいと思いつづける原動力となっています。
留学について
慶應義塾大学ではパリ第1、第3、第7大学、トゥールーズ社会科学大学、ニース大学、リヨン第3大学、パリ政治学院など、フランスの11の大学、高等教育機関、フランス語圏の2大学と交換留学の協定を結んでいます。日本では経験できない形で専門的知識を深めることのできる貴重な機会です。将来の進路にそなえるためにもぜひこの制度を活用して、フランス語圏の大学に留学してみて下さい。
フランス語関連科目と「副専攻」について
法学部でフランス語を学ぶみなさんには、語学としてフランス語を学ぶだけでなく、関連するさまざまな科目を履修して、フランスの社会と文化について知識と興味を深めることを強くおすすめします。法学部では1-2年次の講義科目として「地域文化論(フランス)」を開講していますし、「文学」「歴史」「人文科学特論」などの科目にもフランスに関連するものがあります。3、4年次にはゼミ形式の「人文科学研究会」に所属して、各自が選んだテーマについて専門的な指導を受けることができます。また、これらを履修して必要な条件を満たすと「副専攻」として認定され、修了証が与えられます。「副専攻」を目指す人は1年次から計画的な履修の見通しを立ててください。